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もっと日本の手加工手術器械を使ってほしい。もっと医療器械職人の価値を知ってほしい。
そしてその価値を、多くの課題解決に役立てていきたい。
そんな想いから、医療器械職人によるソリューションサービス【 SICRASS】を立ち上げました。この先、だれもが“患者”になり得るからこそ国産手術器械の生産を持続可能にし、
一人でも多くの“患者”に高品質な製品を提供していく。
それが私たち【 SICRASS 】のブランドパーパスです。
手加工による医療器械とは
医療器械の手加工は、大まかに「鍛造(鍛冶屋)」→「組み立て・仕上げ(仕上げ職人)」→「鍍金(磨き屋)」という工程で作られます。
医療現場における手術用医療器械は少量多品種で大量生産には向かないため、一つ一つ手作りに近い方法で作ります。よって、寸法や形状、切れ味や調子など外科医の好みに合わせることも可能です。既成の型を組み立てて作る海外製の器械とは異なり、オンリーワンの使い勝手をご提供できます。
刀鍛冶からの医療器械職人
医療器械の製造は、幕末に刀鍛冶から転じた職業とされ、1860年代に多くの職人が育ち、終戦後の発展と合わせて様々な医療器械が製作されてきました。それらは腕の良い職人によって洗練され、海外製とは異なる日本独自の医療器械として完成し、外科医の手の代わりとなりながら医療の現場で活躍しています。しかし関東近郊に200社以上あった医療器械職人の工場は現在60社近くにまで減少。職人の高齢化や後継者不足によりこの技術は消滅の危機にあります。
職人技術の価値と重要課題
医療器械は職⼈⾃らの⼿で最終製品を完成させるため、その道具は「医療の⼿」として患者の治療に使われることになります。そして外科医の中には、医療器械職⼈をパートナーと考える⽅が少なくありません。それだけ貴重なこの職業がなくなると医療器械はオーダーメイドという選択肢を失い、特殊な⼿術への対応や新たな⼿術⼿技のための試作機もできなくなります。つまり、わたしたち全国⺠の健康や命のための安全保障にも影響を及ぼすことになるのです。
SICRASSの誕生
そこで、手術用医療器械の専門メーカーである株式会社マイステックは、東京都主催、公益財団法人日本デザイン振興会の企画・運営による「東京ビジネスデザインアワード」へテーマ企業としてこの課題を提案。デザイン会社である株式会社トムテとともに考案した「SICRASS」がテーマ賞を受賞し、本サービスが事業として開始されました。
SICRASSは職人はもちろんのこと、この事業に共感いただいた大学や弁護士事務所、医療器械に関わるさまざまな加工メーカーも参画した一大チームとなって、医療業界のみなさまの課題解決に取り組んでいきます。
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